課題は「レポート作成の工数」。データの収集から整形、可視化までの自動化を支援

今回、レポート作成の工数削減を目的とした、データの収集から整形、可視化までの自動化をご依頼いただいた企業様はBtoBのマーケティング支援ツールを提供している事業会社様。

複数の広告媒体を運用されており、各種広告の数値集計や、サイト上の数値集計、MAツールの数値集計など、散在しているマーケティングデータを可視化し、レポート作成する工数が非常にかかっていました。

データの集計、レポート作成に工数がかかるため、肝心な施策の立案や改善施策の思考に時間がさけないという課題を抱えており、弊社にてデータの収集から整形、可視化までの自動化を支援しました。

この記事では、上記支援内容の詳細をご紹介させていただきます。

ご依頼前の課題

  • 各種広告媒体の数値集計、GA4の数値集計、MAツールの数値集計と、散在しているマーケティングデータの集計業務に工数がかかっている
  • データを集計する際に手動でデータの欠損埋め、重複削除、名寄せなどを行なっているためヒューマンエラーが発生している
  • データの集計、レポートの作成に時間がかかっており、肝心な施策の立案や、改善施策の思考に時間を割くことができていない

atarayoの支援内容

レポート作成の工数削減を目的とした、データの収集から整形、可視化までの自動化の支援を以下のステップで支援いたしました。

  • ステップ1.分析の要件定義

  • ステップ2.データの収集基盤構築

  • ステップ3.データマート構築

  • ステップ4.ダッシュボード構築

ステップ1.分析の要件定義

レポートの利用目的、利用対象メンバー、現状利用しているレポート、現状の課題、今後見ていきたい指標などをヒアリングさせていただき、

ディメンション、指標、フィルタ条件、データソース、データ統合条件など詳細の分析要件定義を行いました。

この際に、データの入口(データ収集)から出口(データ活用方法)までの全体像を整理し、マイルストーンを設計します。

ステップ2.データ収集基盤構築

分析要件定義に沿って、各種広告の数値、サイト上の数値、MAツールの数値など分析に必要なデータを1つの環境に集約し、データ収集基盤を構築しました。

本案件では、各種データソースのデータを自動でBigQuery(データウェアハウス)に連携する運用を行いました。

データ収集基盤構築のステップ

  1. CloudSchedulerでCloudFunctionsを定期的に実行
  2. CloudFunctionsがDriveからデータを取得
  3. CloudFunctions処理(フォーマットを整える)
  4. CloudStorageへ保存
  5. BigQueryで読み込み、分析する

ステップ3.データマート構築

データ収集基盤を構築した後は、クライアント企業様のレポート構築に適した形でデータのクレンジング、データマートの構築を行いました。

データマート構築のステップ

  1. データクレンジング
    • 欠損埋め、重複削除、名寄せなど、データを分析・可視化しやすい形に整形します。
  2. データ統合
    • 主キー(Primary Key)を使用して、複数のデータソースを一意に識別できる情報を基に結合し、データを統合します。
  3. データマート構築
    • 顧客セグメント分析に掲載するグラフや表に合わせて、加工・統合したデータマートを構築します。

ステップ4.ダッシュボードの構築

最後にステップ1で策定した分析要件定義に沿って、ダッシュボードを構築しました。

今回はデータウェアハウスであるBigQueryと相性のいいBIツールLookerStudioを活用しました。

ご支援後の成果

  • 散在しているマーケティングデータの集計自動化により作業工数が削減した
  • データの欠損埋め、重複削除、名寄せなどを自動化することにより、ヒューマンエラーがなくなり、データの精度が向上した
  • データの集計、レポートの作成が自動化したことにより、施策の立案や、改善施策の思考に十分な時間を割けるようになった