【すぐに始められる】LookerStudioとは?基本機能と使い方
データ分析ツールの導入を検討中の方、またはLooker Studioは聞いたことはあるけどどういうツールなのかよくわからないという方向けに、本記事ではツールの基本情報から具体的な操作方法、他のBIツールとの違いまでをわかりやすく解説します。
Looker Studioとは
Looker StudioはGoogleが提供する、データ分析およびビジュアライゼーションツールです。Googleアナリティクス、BigQuery、csvファイルなど、さまざまなデータソースを接続して視覚的に分かりやすいレポートを作成することで、データを効率的に管理し、施策や戦略の意思決定をサポートします。
無料で利用できるため、個人ユーザーや企業、データ分析の初心者から上級者まで幅広いユーザーに利用されています。
基本機能
- 多様なデータとの連携
- カスタマイズ可能なデータ分析
- リアルタイム更新
- 共有・共同での編集
■多様なデータとの連携
GoogleアナリティクスやGoogle広告、BigQuery、スプレッドシートなど全800種類以上のデータソースと連携可能なため、複雑になってしまうデータを一括に統合して分析することができます。Googleが提供しているため、Google WorkspaceやGoogle Cloudとの親和性が高く連携がしやすい点が魅力です。
(LookerStudioコネクタ一覧より一部引用)
■カスタマイズ可能なデータ分析レポート
様々な種類のグラフや表を用いてデータを可視化。フィルターやドリルダウン機能を活用することで、より詳細な分析ができるようになります。また、カラーテーマ、フォント、レイアウトも自由にカスタマイズできるため、より見やすく効果的なレポートを作成できます。さらにドラッグ&ドロップのシンプルな操作性であり、テンプレートも豊富なため、初心者でも短時間でレポートを作成することが可能です。
■リアルタイム更新
接続しているデータが更新されると、レポートも自動で最新状態に保たれます。リアルタイム更新により、常に最新の情報に基づいて意思決定を行うことが可能です。また、月次ごとのレポート作成の手間が省け、作業効率が向上します。
■共有・共同での編集
作成したレポートをURLで共有したり、ウェブサイトに埋め込んだり、PDFファイルとしてダウンロードしたりするなど、様々な方法で共有できる機能を備えています。そのためチームメンバーやクライアントと簡単に情報を共有し、共同でデータ分析を進めることが可能です。また、複数のユーザーが同時にレポートを編集できる共同編集機能も備えているため、チームでのデータ分析作業を効率化でき、より正確な分析結果とスムーズなチーム連携を実現できます。
他ツールとの違い
- Tableauとの違い
- Tableauは、Salesforceが提供するBIツール。高度なデータ処理やビジュアライゼーションを備え、複雑な分析機能に適しているが、ライセンス費用がかかるため、初期導入のハードルが高い可能性がある。
- Looker Studioはシンプルなデータ可視化に特化しており、無料で簡単に使えるためスピーディに導入ができる。
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Power BIとの違い
- Power BIはMicrosoftが提供するBIツール。ExcelやAzureなどのMicrosoft製品との連携に優れているが、特定の機能を利用するために追加費用が発生する場合がある。
- 多機能である一方操作がやや複雑と感じる場合もある。Microsoftのエコシステムに慣れている方は比較的スムーズに利用ができる。
- Looker StudioはGoogleエコシステムとの連携が特徴であり、直感的な操作性でデータの可視化・分析を進められる。
LookerStudioはじめ方
利用開始
Googleアカウントにログインした状態で、Looker Studioの公式サイトにアクセスし、「使ってみる」をクリックし、トップページを表示する。
レポート作成
- 「+作成」、もしくはテンプレートを選択して作成。
- アカウントの設定(初回レポート作成時)
- 国・会社名を設定し、利用規約に同意→続行
- メールの設定を行う(変更は後からでも可能)→続行
- データの接続
- 「データソースを追加」ボタンをクリック。
- GoogleアナリティクスやGoogleスプレッドシートなど、接続するサービスの認証を行います。
- 例:Googleアナリティクスのデータソースを接続の場合
- 上記からGoogleアナリティクスを選択
- アカウント→プロパティの順で選択、追加
- 表・グラフの作成
- 「グラフを追加」ボタンをクリック
- プルダウンから表やスコアカード、グラフなどから可視化したい形式を選択。
グラフを好きな位置に設置。右に表示されるグラフの詳細は設定から、使用するディメンション、指標、フィルタなどを選択。スタイルから色、フォントなどのスタイルに関する設定を変更します。
-
- ディメンション
データを分類するための軸のようなものです。例えば、商品の種類、販売地域、顧客の年齢など、分析したい対象を細かく分けるための基準となります。
- 指標
ディメンションごとに数値で表される情報のことです。例えば、売上数、クリック数、セッション数などが含まれます。具体的な数値で成果や状況を測るためのものです。
- ディメンション
レポートの共有
- レポート右上の「共有」ボタンをクリック。
- アクセス権の設定
- (個人に権限付与する場合)
- 「ユーザーやグループを追加」に共有したい方のメールアドレスを入力
編集権限 閲覧のみ 指定したユーザーがレポートを見るだけの権限を持ち、編集や変更は行えません。 編集可能 指定したユーザーがレポートを編集できる権限を持ち、グラフやデータソースを変更できます
- 「ユーザーやグループを追加」に共有したい方のメールアドレスを入力
- アクセス権の設定(一括で権限付与する場合)
- 「リンク設定」から公開範囲を選択
共有設定 制限付き 特定のGoogleアカウントを持つユーザーにのみアクセスを許可。
リンクを共有しても、指定されたアカウント以外のユーザーはアクセスできません。メールドメインの制限 特定のメールドメイン(例: @example.com)を持つユーザーにのみアクセスを許可することが可能。
企業や組織内のメンバーだけがレポートにアクセスできるようになります。リンクを知っている全員 リンクを共有するだけで、誰でもアクセス可能。
ただし、この設定はセキュリティリスクがあるため、必要に応じて使用してください。限定公開 リンクを知っている人に限定しながらも、Googleアカウントでのログインを必須にすることが可能。
- 「リンク設定」から公開範囲を選択
- (個人に権限付与する場合)
- 作成したリンクをコピーして共有したい相手に送信。
LookerStudioの活用
Looker Studioは、データの可視化だけでなく、意思決定や課題解決に役立つツールです。以下では具体的な活用方法をご紹介します。
活用方法
- KPI管理レポート
- 企業、施策における主要なパフォーマンス指標をモニタリングし、目標達成状況を可視化します。たとえば、売上、顧客獲得数、コンバージョン率などの指標を一目で確認することが可能です。
リアルタイムのデータを活用することで、変化する市場やビジネス環境に即応した迅速な意思決定が可能になります。また、統合したさまざまなデータを分析し、効率的にPDCAサイクルを回すことができます。 - 関連記事:【データから戦略へ】 KPI管理レポートの構築方法4ステップ
- 企業、施策における主要なパフォーマンス指標をモニタリングし、目標達成状況を可視化します。たとえば、売上、顧客獲得数、コンバージョン率などの指標を一目で確認することが可能です。
- ユーザー行動分析:
- Googleアナリティクスのデータを統合し、訪問者の行動パターンやコンバージョンまでの流れを分析します。この分析により、サイトの最適化ポイントを特定できます。
リアルタイムでのデータの取得によりトレンドはもちろん、顧客の行動データや購買履歴を分析することで、ターゲットユーザーのニーズや傾向をより深く理解し、よりパーソナライズされたサービスやマーケティング施策を展開することが可能になります。
サイト改善を担当するエンジニアとデータを共有することで情報が一元化し、チーム間の連携も向上します。 - 関連記事:顧客セグメント分析により顧客ごとの課題を明確化。企業の持続的な成長基盤を構築
- Googleアナリティクスのデータを統合し、訪問者の行動パターンやコンバージョンまでの流れを分析します。この分析により、サイトの最適化ポイントを特定できます。
- 広告パフォーマンス分析:
- Google広告やSNS広告のデータを活用して、広告キャンペーンの効果を評価することで、どの広告が最も成果を上げているかを明確にします。分析結果を基に、リソース配分を見直し、最適化することで人・予算などのリソースを最大限に活用することができます。
広告には鮮度が重要であるため、リアルタイムのデータの活用が重要になります。 - 関連記事:課題は「広告媒体の適切な予算配分」。MMM分析・改善提案で広告運用の最大化を支援
- Google広告やSNS広告のデータを活用して、広告キャンペーンの効果を評価することで、どの広告が最も成果を上げているかを明確にします。分析結果を基に、リソース配分を見直し、最適化することで人・予算などのリソースを最大限に活用することができます。
まとめ
- Looker Studioは初心者から上級者まで幅広く活用できるツール
無料で使用でき、Googleサービスとの連携がしやすい。
- データの効率的な管理と分析が可能
さまざまなデータソースを統合し、視覚的に分かりやすいレポートの作成が可能。
- 直感的な操作性とカスタマイズ性
ドラッグ&ドロップ操作や豊富なテンプレートで、簡単にレポートの作成が可能。
- リアルタイムでのデータ更新と共有が便利
最新情報をもとに迅速な意思決定ができ、チームでの共同作業もスムーズに行える。